クラスの男たちとバンドを組んで、そのフェスに参加することになっていた。開催まであと1ヶ月くらいしかなく、全くの1から曲を練習しなければならない。もう十何年も演奏してないし大変だと思った。ともかく会場に行き、どういう感じか見てまわることになった。

俺はステージにいて、もうシンセを設置してあったが音はまだ出ないようだった。客席側のすぐ手前に友近に似た若い女が、ディープパープルっぽい曲をバリバリ、キーボードで弾いていた。あんな演奏は今の俺には無理だと思った。

バンドの曲目はロック系のようだが、難しいフレーズは到底無理なので、俺は易しくアレンジし直したりして誤魔化すしかないだろうと思った。

客席の準備も始まっていて、銀色の金属の網のようなものを皆、持ち込んできていた。まるでコミケか何かの同人グッズ販売のコーナーのようだった。そんな祭りが始まるっぽい雰囲気。

薬屋バイト時代のSTさんなどの仲間も会場の様子を見にきていた。