見知らぬ高校の学祭にいた。学校にしては大きな劇場の客席(開演前)などにいたが、人々の中にいると居た堪れなくなり、そこを去った。
廊下を行くつもりが、なぜか仮説の女子更衣室になっている部屋に入ってしまった。俺は「すいませーん」みたいなことを無感情的にいって着替え中の女たちを見ないようにして(女たちは騒ぐことはなかった)連なっている仮説更衣室をいくつも通り過ぎた。
俺は校舎のどこへ行っても孤独で、学生の頃不遇だった芸人などが語ったように、高校生活は『無』だと思った。
体育館のようなところに行くとライブをやっていた。客席などはなく、俺は床に座って聴いていた。ヴァイに少し似た同レベルのプロがギターを弾いていた。さすがに上手いなと思った。
曲の終わり頃、サポートメンバーの顔じゅうピアスだらけのラテン系黒人っぽい男が俺に迫ってきてアピールしてきた。俺はただ聴いていたかったのだが、仕方なく親指を立てて、いいプレイだったことを黙って伝えた。
それにしてもすごいミュージシャンたちなのに客はまばらで、彼らでもこういうときがあるのか? と思った。それに、上手いけれどどうも迫力に欠けている、スピーカーなどの音響がしょぼいせいだろうと思った。
次の曲までの間、バンドは小休憩していた。俺は少し下がったところに寝転がった。さっきみたいに迫られても面倒だし、もう帰るかどうか考えていた。
【洞察】
1.高校時代は特に不遇で、リア充勢には特になじめなかったが、ここではリア充的な人間社会との関係性を示唆していると思われる。この社会では「無」も同然ということか。人間社会になじめず、女にも興味を示さず、結局(この世界では)作曲しかないのだといいたいのかもしれない。
2.ピアスだらけの者はたいていは心に深い傷(彼らのピアスはその象徴として表出したものか?)がある人間で、俺もそっち側の人間だといいたいのか。
3.もう一流のミュージシャンなのだが、音響関係がどうにも上手くならないせいで今はまだ売れていないのだ、ということなのか?