体育館でバド部の練習試合が始まろうとしていた。試合はダブルスで、コートにはなぜか他大学の4年(HS薬大)が2人いた。1人は元エースでもう1人は川田といった。なぜ練習試合ごときに4年が出ているのかと思ったが、彼らはこれが引退試合らしく、その配慮と思われた。しかし、なぜうちの大学の練習試合に来てるのかという疑問はあった。対戦相手は彼らの後輩のようだ。

試合が始まると4年の2人はなぜかコートの外に立ち、サーバーはセンターライン(の延長線上)より前でサーブした。後輩ペアは動揺したのかレシーブミスした。

俺はそばにいた後輩(KZだったか?)に「あれっていいんだっけ?(合法なのか)」みたいなことをいった。後輩は同意するように訝しげな顔をしていた。

 

【洞察】

0.他大学の選手は初出で、しかも4年の引退試合、だがなぜかうちの大学の練習試合に出ているという不思議な取り合わせになっている。

1.部活の夢は作曲時代によく見ていたが、引退してからも見るということは、もっと広義の創作活動を指しているのかもしれない。

2a.思い当たるのは、最近「湖底の城」という歴史小説を読んでいること。著者の膨大な知識や取材力に関しては到底敵わないのだが、純粋に小説として見た場合、だいぶ説明的だし副詞のような修飾語も多くキャラクターの書き分けもイマイチで、腕としてはBランク以下だと思った。

2b.引退試合は「もうやめろ」という意味であり、その著者の小説はもうやめておけということかもしれない。

2c.他大学の4年だが、自分と同じ薬科大であり、当時はライバル校でもあった。著者の小説は、自分の(今後の?)守備範囲と似ているが違うという意味かもしれない。

2d.練習試合なのは、今回の読書が小説を書くための練習や準備段階であることを暗示しているかもしれない。だが、まだ書きたいとはそれほど思わないし書くと決めたわけでもない。

2e.4年生があえてルール違反を犯しているのは、件の著者は後学の者のために(無意識に?)あえて下手に書いている(なぜなら上手すぎたら書く気になれないだろうから)ということなのか。