朝、電車でどこかに向かっている。早朝のためか座席はすいていて、俺はスマホ(リアルには持っていない)をいじっている。やがて、モデル風の女がすぐ左隣に、太った女が右に一つか二つ離れて座った。モデル風の女は座るや否や、ケータイを開いてキーをぽちぽちやりだした。脚が密着しているので俺は緊張し、下心を悟られぬようスマホに「温度がナントカ」と謎の文句を何度も何度も、文字数の限度まで打ちこんだ。
再び席がすいてきて、モデル風女は左端に移っていった。しかし、今度は右の太った女が近づいてきた。何か意図を感じた俺は、あからさまに席をずらす。太女は同じようにして追ってきたので、今度は何席かとばして跳ねるように移った。すると、モデル風女は自分目当てで寄ってきたと思ったのか、俺に「キモい視線」を送ってきた。たしかに俺は無精ヒゲでもっさり髪だが、それにしても失礼な奴だと思った。
いつしか場面は、朝の公園に移っていた。仮設バックネットのあたりでは、爺さんが三人くらいで草野球していた。


<解釈>
朝・・・辞典に項目なし。昼と夜の項から推測すると、おそらくは物事のはじまり、あるいは物事を見て理解するための光に気づきはじめた、ということであろう。
スマホ・ケータイ・・・辞典に項目なし。おそらく、メッセージを送受するもの。曲を作ったり聴いたりすることか。
左・・・一般に、知的で道理にかなっている。物事を受け取る方。
右・・・一般に、与えること、創造力、直感、神の気づき。
太った人・・・一般に、ほんとうの自分を隠すこと。貧弱な自己イメージ。感情、フィーリングの抑圧。否定的な考えや心配で心がいっぱいになること。あるいは、経済的に豊かな生活をすること。
温度・・・一般に、感情、自発的なレベル、はっきりものごとを見ること、の尺度。
公園・・・一般に、美、気晴らし、元気を回復するところ。リラックスする時間。

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【現況】あまりにモチーフがないので、やり残していた小説OSTのつづきにかかろうとする。ようやく鍵盤で遊ぶようになったが、具体的なアイデアはまだ出てこない。歌詞付きは言葉自体に強い波動があるためか、すぐにメロディが浮かぶが、インストはモチーフが漠然としていてハードルが高いと感じている。
【洞察】
0.作曲再開のための光明が見えはじめている。
1.受け取る方が美女で、与える方が太った女。曲を聴いたりモチーフや素材を受け取る方は好調だが、曲を作る方はまだ不調と思われる。無理矢理作ろうとしたがうまくいかず、それが受け取る方にも悪影響を与えている。
2.左の美女が密着したのは、メセニーのある曲を聴いて、真似したいと強く感じたからであろう。ただ、あまりに技術レベルが高いため、真似できるのか疑問に思っている。
3.プロ野球中継でも見て、リラックスしろということか。