明恵 夢を生きる (講談社+α文庫)作者: 河合隼雄出版社/メーカー: 講談社発売日: 1995/10/17メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 58回この商品を含むブログ (38件) を見る

見た夢と現実の出来事の関連性が高いということは、昔から知られていたそうだが、本気で夢日記をつけ残そうと考えたのは、おそらく彼が始祖かもしれない。熱望していた天竺行きを二度も諦めたそうだが、現実に行動を起こしたとしても、明神に見守られるほど世間への影響力がある人なので、おそらく何らかの妨害にあったことだろう。夢の啓示に従ったので、事が大きくならずに済んだのだと思う。
彼ほどの能力者でなくとも、夢を的確に人生に活かせなくても、活かしたいという姿勢が大事で、夢日記をつづけていると、啓示的な夢を見る回数が増えてくるから面白い。すぐにはわからなくても(そもそも、すぐわかるようなことは大した問題ではない)、わかろうとする姿勢が大事。
ただ、当時の生活は、テレビも電車もないし、シンボルの数が限られていて、今よりは解釈しやすかったと思う。しかし、シンボルの数が増えれば増えるだけ、的確に表現することができるので、やはり見聞を広める(夢の場合は特に「見」)ことは怠らないほうがいい。無知の知といえど、まったくの無知では、役に立たない。しかし知りすぎても、所詮人間ごときの知識に捉われるだけ。そこらへんの舵取りが課題だ。